父親の物語「心が楽になる」④

会社では専務にまで昇進していた。


従業員からは冗談半分でなにもせんむと揶揄されていたが、内心は必至だった。


働くことだけでも必死だったが子どももさらに二人でき、時にはなんで四人も子どもがいるんだろうと重荷に思ったこともあった。


暴力をふるうことさえ少なくはなったが、相変わらず酒におぼれる生活だった。子どもたちが泣きわめく中、妻と取っ組み合いの喧嘩をしていた。


泣き叫ぶ子どもは必至におばあちゃんに電話をして、かけつけた母は俺たちの仲を取り持った。


そんな生活をしている中、おやじががんになった。


おやじは仕事を抜けて、仕事での俺へのプレッシャーはおおきくなった。


任される仕事も増えていき、ストレスも増えていった。その頃には酒はコントロールできないものになっていった。

ギャンブル依存症克服体験談をもとに会話ベースで小説風に仕上げてみました。