色は

人生に色がなくなってきた。

 

物事になにも感じない。

 

時折、笑いが込み上げてくるだけ。

 

お茶の味のつかなくなったのを出がらしとよぶそう。

 

出がらしはほんのり色がついている白湯だそう。

 

その出がらしの味を淡味とよぶそう。

 

その淡味こそが茶道の醍醐味だそうだ。

 

淡味の良さは、感謝だそうだ。

 

それは人生にもあてはまるそうだ。

 

なんの楽しみもない繰り返しの毎日こそが

 

良さでありおもしろさなのだそうだ。

 

という風なことが書いてあったのだが

 

実際に人生に色がなくなってきた身としては、

 

淡味とは笑いだと思う。

 

ただ笑いだけが残るんだと思う。

 

笑うことが悟ることだ。

 

少なくとも今の自分に感謝の念は感じない。

 

これからどうか分からないが、しばらくこの色のない世界を楽しもうと思う。

ギャンブル依存症克服体験談をもとに会話ベースで小説風に仕上げてみました。