ギャンブル依存症の治療の過程③入院編

精神病院に入院して思ったことは、そこは僕が想像していたより普通の病院でした。昔は違ったのかもしれませんが、いまの時代の精神病院はいたって普通の病院です。

最初は寝れなくて、ベットで横になりながら天井を見上げてこれは夢なんじゃないかと思ったり、どこからか家族が自分の名前を呼ぶような声が聞こえたりした気がして、やっぱりここは現実じゃないんだと思ったりしていました。

そんな状態が2週間ぐらい続いて、気分が落ち着いてきたところで大部屋に移されました。そこは依存症の病棟でした。患者さんのリーダーから挨拶をされて一通り病棟のことを説明してもらいました。漫画などの本もあって比較的自由な空間でした。

さらに1週間ぐらいたって依存症の治療のプログラムを受けることになりました。午前と午後の授業があって学校みたいな感じでした。時間的にもゆとりのあるプログラムだったので施設の時みたいに追い込むことはなかったです。

プログラムをこなして2ケ月くらいすると患者のリーダーをしないかという話が僕のところにやってきました。リーダーは患者が1ケ月に1回交代でだれかが務めることになっていて、朝礼の司会や風呂の管理や問題ごとの解決などの仕事がありました。その当時入院していたのが高齢の人がほとんどだったということもあり、若かった僕がリーダーに選ばれました。

これが思ったよりストレスで、休み時間も病棟のことを気にしておかなくちゃならないので常に気が張っている状態でした。そうしてまたいっぱいいっぱいになった僕は、スタッフに相談して、一度リーダーをぬけて個室で休養することになりました。

そこからいよいよ精神的におかしくなり始めました。ギャンブルの離脱症状かわからないのですが、ベットで寝ていると急に厳かな雰囲気につつまれました。その時はそれは神様と思っていたのですが、その神様に対して過去にからかったり傷つけたりした人のことが頭に浮かんできて土下座をして天にむかって謝っていました。

それからベットの上に立って僕の歌声が世界を救うんだとビートルズの Let it be を熱唱したこともありました。ここは現実の世界ではないから服を脱いでドアを開ければ別の世界にいけると思い服を脱いで部屋の外に出たこともありました。今思えばギャンブルでそれだけ脳がくるっていたのかもしれませんが、そうだとしたらギャンブルが脳や精神に与える影響は恐ろしいものがありますね。。。続く

まとめ

ギャンブル依存症克服体験談【まとめ】 - ギャンブル依存症克服、彰悟のブログ

ギャンブル依存症克服体験談をもとに会話ベースで小説風に仕上げてみました。