父親の物語「心が楽になる」⑤

がんになったおやじは65歳で死んだ。仕事は俺が社長になった。


まだ30代なので正直にが重いと思った。


葬式では、親戚がおやじの悪口をいっているのを聞いた。


その頃ぐらいから俺は人間ってなんやろという落胆感みたいなのがあった。


仕事は従業員と家族を食わせていかなくちゃいけないというプレッシャーと一人で経営していく孤独さに襲われた。


酒で体の状態が悪化し大きな手術までいった。医者からはこれ以上飲んだら命が危ないといわれた。


家庭では息子がギャンブルにはまり家のものを盗むなどして大変だった。


体のこともあり飲んだり飲まなかったりの日々が続いていた。


しかし病院での数値が悪くなった俺は、酒もたばこもやめることにした。


3か月続いたが、仕事がうまくいかなかったこともあり、無理していた俺は精神的におかしくなった。


酒を飲み飲酒運転をして、死に場所をさがした。


自分では覚えてないのだが消費者金融でお金をかりてホースなどを買い車の排気ガスで死のうとしたらしい。


そのあとに医療用の強いアルコールを飲んで、俺は病院に運ばれた。


生死の境をさまよった俺はなんとか生き残った。しかしその代償として両目が完全に見えなくなった。

ギャンブル依存症克服体験談をもとに会話ベースで小説風に仕上げてみました。